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2009年7月 6日 (月)

冨田起草委員長のNPT講座 第3回

原水爆禁止日本協議会(日本原水協)の機関紙『原水協通信』にQ&A形式のコラムの連載を行うことになりました。せっかくですので、このブログにも転載することにします。

Q.「核兵器のない世界」を求める声が新たな広がりについては、昨年の「国際会議宣言」も注目していますね。

A.昨年の「宣言」が注目したのは、07年1月と08年1月の2度にわたるキッシンジャーら4氏の「核兵器のない世界」への呼びかけと、これへの賛同の広がりという事実でした。

 この2度の呼びかけは、「ウォールストリートジャーナル」誌に掲載されたもので、キッシンジャー元国務長官、シュルツ元国務長官、ペリー元国防長官、ナン元上院軍事委員長という、米政権の中枢で核戦略に深く関わった4氏の連名によるものでした。そして、この呼びかけにはゴルバチョフ元ソ連大統領、ベッケット英外相(当時)が賛同を表明し、さらにはオルブライト、ブレンジンスキー、マクナマラ、パウエルなど十数名の歴代国務長官・国防長官から支持が寄せられたというのです。

 そればかりではありません。この呼びかけを受け、08年6月にはイギリスで外相・国防相経験者4氏が、7月にはイタリアでダーレマ元首相ら5氏が同様の提言やアピールを発表します。世界大会後の12月にはゴルバチョフ氏やカーター元米大統領ら100氏が「グローバル・ゼロ」キャンペーンを提唱。年が明けた1月にはイギリスの元陸軍元帥らの共同声明、ドイツのシュミット元首相やヴァイツゼッカー元大統領ら4氏の共同論文、ついには2月に核兵器国イギリスのミリバンド外相による「核兵器廃絶への条件づくり」という政策文書の発表にまで至るのです。

 反核・平和運動にとっては不倶戴天の敵ともでもいうべき人びとが「核兵器のない世界」にゴールを設定し、そこに至る具体的措置の実行を世界に呼びかけ、それへの賛同が巨大な波紋のように世界に広がっていったわけです。

 これらすべての動きが、来年5月のNPT再検討会議の開催を念頭に置いたものだったことは疑いもありません。オバマ大統領の選挙公約も4月のプラハでの演説もこうした流れを背景にしているのです。

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