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2010年4月 7日 (水)

冨田起草委員長のNPT講座 第12回

原水爆禁止日本協議会(日本原水協)の機関紙『原水協通信』にQ&A形式のコラムの連載を行うことになりました。せっかくですので、このブログにも転載することにします。

Q.いよいよNPT再検討会議の開催が目前に迫ってきました。「核兵器のない世界」に向け歴史的な一歩が踏み出されることへの期待が、日に日に高まってきていますね。

A.いよいよ一ヶ月後ですね。今回のNPT再検討会議を核兵器廃絶への絶好の機会とするために、さまざまな努力が結集されてきました。なんとしてもそれを実らせたいですね。

 今回のNPT再検討会議を成功させるため、国際政治の場での準備は着々と進められてきました。もちろんさまざまな抵抗や巻き返しはありますが、舞台は整ったと言ってよいと思います。

 オバマ大統領のプラハ演説の直後の昨年5月にNPT再検討会議準備会合が開催され、今回の再検討会議の議題が設定されました。設定された議題には核兵器廃絶の「明確な約束」を含む2000年再検討会議の「最終文書」についての討議があげられています。「明確な約束」の再確認とその実行について議論されることは、すでに決まっているわけですね。議題の設定すら思うようにできなかった2005年の再検討会議とは雲泥の差だということです。

 さらに昨年9月、オバマ大統領が議長として主宰した国連安保理首脳級会合で採択された安保理決議1887にも注目すべきでしょう。米国の大統領が自ら安保理の議長を務めること自体が異例だったわけですが、安保理常任理事国である核保有五カ国(NPTの「核兵器国」)が一致して、「核兵器のない世界に向けた条件を創出することを決意し」、「NPT加盟国に対し、条約第6条に従い、核軍備削減と軍縮に関する効果的な措置について、誠実な交渉の追求を約束するよう求める」としたこの決議は、今回のNPT再検討会議に向けて打たれた重要な布石ですね。

 最近では、3月のNPT発効40周年にあたっての声明で、「核兵器のない世界」に向け米国が主導的役割を担うという決意をオバマ政権が改めて表明したことも重要です。

 しかし問題は、あくまでもこの絶好のチャンスを活かし、核兵器廃絶への扉を押し開くのは、地球規模で連帯した諸国民の圧倒的な世論と運動の力、とりわけ草の根からの市民の声にほかならないということです。

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